日本人ライダー中上選手と、注目ライダーを中心にレース結果をまとめた記事です。
2021年6月6日に行われた、
第7戦 カタルーニャGP カタルーニャサーキット
motoGP世界選手権、
motoGPクラスのレース結果です。
Hulu生放送の結果と解説をまとめています。
他クラスの結果はこちら
→moto2 moto3
各クラスのライダー情報はこちら
→motoGP moto2 moto3
予選情報
FP4
Mマルケスがビニャーレスについて走行、先週のイタリアGPを想起させるシーン。
Aエスパルガロ、コースアウト、5コーナー
レクオーナ転倒、5コーナー
Q1_Q2へ進む上位2名を決める予選
Mマルケスは誰かを待っている様子→ミラーの後で出走
ミラーと会話をしながらピットレーンを並走。
ミラーは指をこする仕草、この仕草はお金の話?
ミラー、オーバーラン、10コーナー
新しいサーキットレイアウトに慣れていないか。
レクオーナ転倒、9コーナー
クラッシュパットから跳ね返った車体がライダーのすぐ横に。危険なシーンでした。
中上4番手でQ2進出ならず。
ミラーが引っ張った集団が次々とトップタイムでゴール
最後は、Mマルケスがお礼する仕草に、ミラーが親指を立ててOKと返すシーンが。
ミラーの男気ある、余裕の対応に好感。
Q2_グリッド決める予選_フリー上位10名+Q1の2名
ロッシ転倒、4コーナー
クアルタラロ、リアタイヤの左側を見ている、何かトラブルか
ビニャーレス、チームからのオンボードサインに気づかず
ロッシ2回目の走行、無事に出る
ミラー転倒、3コーナー、ハイサイド、無事
Pエスパルガロ転倒、10コーナー
クアルタラロが最終週、首を振ってアタックを止める
1.クアルタラロ
2.ミラー
3.ザルコ
クアルタラロは5戦連続ポールポジション、Mマルケス以来の記録
転倒後、ボロボロのつなぎでインタビューを受ける笑顔のミラーが印象的でした。
サーキット/コンディション情報
Hulu生放送の解説は、
辻本聡さん
ホームストレートが長いサーキット、1コーナーまで下っていく。10コーナーのサーキットレイアウトが変更された。ヘアピンからS字に。安全にパッシングできるとライダーの評判は良い。
FP3のトップ10にホンダが入っていない。ホンダのバイクは本来、力を出せるサーキット、マルケスも厳しいレースが続いている。バイクのセットアップがうまくいっていない状況か。
一方、KTM勢は調子が良い。Q2はヨーロッパメーカー(KTM、ドゥカティ、アプリリア)が多い。ヨーロッパメーカーが力を入れている、エアロダイナミクス(空力を活かしたエアロ)の効果か。
ホームストレートは1コーナーに向かって下り、ブレーキに厳しい環境。ブレーキングは圧倒的に下りが難しい。5コーナーは下っているからトラクション抜けやすい、危ないコーナー。
気温:24°
路面温度:41°
天気:くもり
レース結果
リンスは自転車トレーニング中に前腕骨折して欠場。ピットから観客に手を振る。
解説の辻本さんも「自転車の方がバイクより怪我したかも、笑」と振り返るほど、自転車は軽装なので危険とのこと。リンス選手の早期回復を願います。
グリッド
1.クアルタラロ
2.ミラー
3.ザルコ
11.ロッシ
13.Mマルケス
14.中上
グリッドに並ぶ走行(サイティングラップ)で、
マルティン転倒、5コーナ、ハイサイド
車両がスタートに間に合うか懸念されましたが、無事最後尾スタート。
ホールショット
ミラー
クアルタラロ
オリヴェイラ
16.中上
12.Mマルケス
13.ロッシ
2周目
ミラー
オリヴェイラ
クアルタラロ
9.Mマルケス
15.中上
16.ロッシ
オリベイラトップへ
5コーナー、
クアルタラロとミラーの攻防
→クアルタラロは6番手まで順位を落とす
Fastest、バニャイア
3周目
オリヴェイラ
ミラー
ミル
9.Mマルケス
13.中上
ビンダーがクアルタラロに接触
4周目
オリベイラ
ミラー
アレイシ
7.マルケス
13.中上
16.ロッシ
トップ(オリヴェイラ)の後ろ、GAP0.77
5周目_Pエスパルガロ転倒
オリベイラ
ミラー
ミル
5.クアルタラロ
6.マルケス
トップ(オリヴェイラ)の後ろ、GAP0.83
Pエスパルガロ転倒、5コーナー
6周目_ペトルッチ転倒
オリヴェイラ
ミラー
ミル
4.クアルタラロ
6.Mマルケス
13.中上
Mマルケス5番手へ、激しい5番手争い
トップ(オリヴェイラ)の後ろ、GAP0.96
Mマルケス、7番手へ
ペトルッチ転倒、9コーナー
Fastest、クアルタラロ
7周目
オリベイラ
ミル
クアルタラロ
6.マルケス
13.中上
トップ(オリヴェイラ)の後ろ、GAP1.2
3位(クアルタラロ)の後ろ、GAP2秒
8周目_Mマルケス転倒
オリベイラ
クアルタラロ
ミル
ミラー
ザルコ
7.Mマルケス
13.中上
Mマルケス転倒、10コーナ
Fastest、ザルコ
9周目
オリベイラ
クアルタラロ
ミル
中上、1~2コーナーでショートカット走行、ロングラップペナルティ
トップ(オリヴェイラ)の後ろ、GAP0.71
10周目_中上、ペナルティ消化
オリベイラ
クアルタラロ
ミル
トップ(オリヴェイラ)の後ろ、GAP0.49
クアルタラロがオリヴェイラに迫る
11周目_中上、再ペナルティ消化
オリベイラ
クアルタラロ
ミル
ミラー
ザルコ
中上、ロングラップ(やり直しの2回目)、消化して18番手
アレイシ転倒、10コーナー
12周目_クアルタラロ、トップへ
オリベイラ
クアルタラロ
ミル
ミラー
ザルコ
13.ロッシ
5コーナーでクアルタラロがトップへ
13周目
クアルタラロ
オリヴェイラ
ミル
ミラー
ザルコ
トップ集団は5台
14周目_オリヴェイラ、トップへ
クアルタラロ
オリヴェイラ
ミル
ミラー
ザルコ
ホームストレートのスリップストリームを使って、オリヴェイラが再びトップへ
13.ロッシ
17.中上
15周目
オリベイラ
クアルタラロ
ミル
ザルコ
ミラー
13.ロッシ
17.中上
16周目_ロッシ転倒
オリベイラ
クアルタラロ
ミル
ザルコ
ミラー
ザルコ3位浮上
ミル5番手へ、ちょっと辛そう
ロッシ転倒、10コーナー
10コーナーでベテラン勢の転倒相次ぐ
2位(クアルタラロ)の後ろ、GAP1.34
17周目
オリヴェイラ
クアルタラロ
ザルコ
ミラー
14.中上
3番手争いが激化、ザルコ、ミラー、ミル
18周目
オリヴェイラ
クアルタラロ
ザルコ
レクオーナ転倒、13コーナー
トップ争い、GAP0.29
19周目
オリヴェイラ
クアルタラロ
ザルコ
トップ(クアルタラロ)後ろ、GAP1.02
20周目
オリヴェイラ
クアルタラロ
ザルコ
6番手のあと、GAP1.21
21周目_クアルタラロ、プロテクター捨てる
オリヴェイラ
クアルタラロ
ザルコ
ザルコがクアルタラロに近づく
クアルタラロが3コーナーで何かを捨てる
この映像が繰り返され、胸部プロテクターと判明
ファスナーが下がってしまったか
つなぎが開いた状態で時速300km走行、危険!
レース終了後、安全装備違反で、リザルトに3秒加算するペナルティが科された。その後も、失格にすべきだった等、物議を醸している。
22周目_クアルタラロ、ショートカット
オリヴェイラ
クアルタラロ
ザルコ
1コーナーでザルコが2位へ
このとき、クアルタラロは1~2コーナーをショートカット走行
(ロングラップ・ペナルティゾーンを走ってコース復帰)
ショートカット走行により、クアルタラロに3秒加算のペナルティ
23周目
オリベイラ
ザルコ
クアルタラロ
ミラー
2位(ザルコ)後ろ、GAP1.2秒
ザルコ、オリベイラに迫る
24周目
オリベイラ
ザルコ
クアルタラロ
4位(ミラー)の後ろ、GAP2.6秒
5位ミル
トップ争い、3位争い、ともに激しいバトル
オリベイラ
ザルコ
クアルタラロ
ミラー
ミル
の順にチェッカーをうける。
4位ミラーと5位ミルのGAPは3.4秒
クアルタラロは3秒加算で、暫定4位。
結果_順位変更あり
これまでのリザルト一覧はこちら
1.オリベイラ
2.ザルコ
3.ミラー
13.中上
リタイア:Mマルケス、ロッシ
ザルコは今シーズン4回目の2位。
暫定4位だったクアルタラロは、のちの安全装備違反でさらに3秒追加のペナルティにより6位。
ポイントランキング
1.クアルタラロ 118pt
2.ザルコ 101pt
3.ミラー 90pt
11.中上 31pt
18.Mマルケス 16pt
19.ロッシ 15pt
ポイントランキングの履歴はこちら
日本人/注目ライダーの結果
中上 貴晶
予選前のインタビューでは、「予選で2列目までに入りたい。ムジェロよりタイヤの消耗が激しいと思う。バイクとともに自分もしっかり準備していきたい」とコメント。晴れやかとは言いづらい表情でした。
決勝当日、午前中はトップタイムをマーク。14番グリッドからですが、追い上げが期待されます。
1コーナーでは16番手まで順位を落としますが、その後、順調に順位を上げ13位まで順位を上げます。後半の追い上げを期待した矢先、9周目にロングラップペナルティの発表が。。序盤の1~2コーナーでショートカットがあったようです。
さらに10周目のロングラップ消化時にトラックリミット違反があり、11周目に再度ロングラップペナルティを消化し、18番手に。
その後、挽回して13位フィニッシュとなりました。
マルク マルケス
フリー走行のFP4ではビニャーレスの後ろを走行。前回、イタリアGPでの物議を思い出します。
続く予選Q1では、ドゥカティのミラーを先導として走行。こちらは、2台で会話しながら並走するちょっと不思議なシーン。
Mマルケスはレース後、
「事前にミラーと後追いについて冗談を交わしたとき、ミラーが『お金を払ってくれるなら・・・』と言っていた。そしたら並走シーンでミラーがお金のジェスチャーをしてきたから、「あとで話そう」と会話していたんだ。」
と語りました。あの場面で、冗談を交わせるミラー、余裕がありますね。度量の広さに
イタリアGP同様、スリップストリームを使ってタイムを削ろうと努めていた模様。
注目されるライダーゆえに、話題が絶えないMマルケスです。
そんな予選でゲットしたのは13番グリッド。ホールショット12番手から2周目には9番手、4周目には7番手、5周目には6番手、と強いマルケスが戻ってきたかと思われた矢先、10コーナーで転倒リタイアとなりました。
マシンのセットアップなのか、フィジカル的な問題なのか、いずれにしろ復調のきっかけを探っているMマルケス。次のドイツGPは得意とする負けなしのサーキット、左周りなのでフィジカル的にも好都合では、と解説がありました。
強いMマルケスの復活、近いかもしれません。
バレンティーノ ロッシ
予選 FP 2では6番手タイムを出し、復調の兆しが見られたロッシ。さすがロッシ、やはりファンの前で強さを見せてくれるでしょうか。過去20回、優勝しているサーキットで、調子も良さそう、期待が高まります。
決勝は、13番手から出走したロッシ。13番手付近を走行し、残念ながら16周目に10コーナーで転倒、リタイアとなりました。
10コーナーはコース改修された箇所で、MマルケスやAエスパルガロなど、ベテランライダーの転倒が多くみられました。旧コースに慣れていたライダーにとっては、何か違和感があったのかもしれません。
観客が戻りつつあるMotoGP。ファンがロッシ復活のきっかけとなるでしょうか。引退をほのめかす発言もあることから、今後の動向から目が離せません。何より、表彰台に上るロッシをもう1度みたい、と世界中のファンが願っていることと思います。
ファビオ クアルタラロ
昨年、優勝したカタルーニャサーキット。順当にポールポジションを獲得し、優勝候補の筆頭です。
ホールショットをドカティのミラーに奪われ、5周目には5番手まで後退しますが、その後は周回を重ねるごとに巻き返し、10周目には2位、先頭を走るオリヴェイラに迫ります。ついに12周目にはトップへ。
そのまま後続を引き離すかと思われましたが、トップ5台は集団で走行。14周目にはKTMのストレートパワーとスリップストリームを使ってオリヴェイラに再びトップを譲りますが、2番手でトップのすぐ後ろを追いかけます。
21周目には、問題の胸部プロテクター事件が。19周目くらいから前とのGAPが開き始めているので、ツナギのファスナーが徐々に開き風の抵抗が生じていたのかもしれません。
ツナギのファスナーが開き、胸部プロテクターを捨てたことが映像でわかってからは、とにかく転ばないでとハラハラしながら見ていました。生身むき出しの状態で時速300kmって何か飛んできても大けがです。まずは本人が無事で良かった、そして後続ライダーの転倒もなくてよかった。
今期はへレスの腕上がりもあり、アクシデントが続いていますが、一方で圧倒的な強さも見せています。アクシデントを糧に、さらに成長した姿に期待です。
まとめ
ヨーロッパラウンドの折り返しにあたる第7戦は、中上がロングラップペナルティ、Mマルケス、ロッシは転倒、クアルタラロはアクシデント、と波乱続きのレースでした。
MotoGPレースは毎回ドラマがあり、見逃せません。次戦、第8戦ドイツGPも、目が離せません。